フォーラムのコメント

大腸鋸歯状病変
In ディスカッション
青木 敬則
2022年2月20日
北海道消化器科病院の青木です。 大腸鋸歯状病変に興味を持って診療してきた人間の一人として、過去の経験をもとにコメントさせていただきます。以下の内容はHPとSSLに関しての記載と考えて下さい(TSAやSuSAは性質が異なっていたりまだわかっていないことも多いため割愛します)。 大腸腺腫と異なり、大腸鋸歯状病変(特にHP・SSL)の治療適応に関しては確立されていないのが現状と思いますが、私が過去に行った単施設での検討や他施設の学会発表・論文を拝聴・拝見する限りでは、原田先生のコメントと同様に10mm以上が一つの基準となるように思います。ただし、10mm未満の病変であっても平坦病変の中に隆起部が存在していたり、色素拡大内視鏡観察でⅡ型pitや開Ⅱ型pitとは異なる腫瘍様pit(Ⅲ~Ⅴ型pit)が見られることがあり、そのような病変は鋸歯状病変由来癌もしくは前駆病変の可能性が高いため積極的に切除すべきと考えます。このような変化はSSLの好発部位である右側結腸で特に顕著ですので、右側結腸で鋸歯状病変を発見した場合は特に注意が必要です。 また、HPと比較してSSLは腫瘍としての性質を持っている病変と考えられていますので、HPとSSLの鑑別は重要と考えます。鋸歯状病変の診断に慣れていない方はNBI/LCIだけでなく、インジゴカルミンやクリスタルバイオレットといった色素散布を行い、拡大観察ができる施設であればSSLに特徴的な所見である開Ⅱ型pitの有無を確認することは大切と思います。 鋸歯状病変についてまとめた最近の日本語論文として、胃と腸55号13巻(2020年12月)がありますので、それを参考にされても良いと思います。 以上、御参考になりますと幸いです。
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青木 敬則

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